つみきのいえ
2009年 02月 16日
いつも行っている美容院に置いてあり、すすめられて読んだら・・・・・。
ひとりで暮らしているおじいさんの話。
おじいさんは水面が上昇していく土地に生まれたときからずっと住んでいる。
ほおっておくと上昇する水に沈んでしまうので、住んでいる家の上にまた家を造り、また水が上がってきたらまたその上に家を造り。
そうしてその土地の家々は上に上に積み重ねられ「つみき」のようになっている。
おじいさんが新しい家を造っているとき、愛用のパイプを水の中に落としてしまう。
ダイビング用品をそろえ、水の底にパイプを探しにいくと、前に暮らしていた部屋の思い出がよみがえってくるのだった。
簡単にまとめると、これだけの話です。
「これだけ」の中にあるのは生活者のあふれかえる思い出と愛情。大切な家族やモノや、今では変わってしまった風景や隣人。
つみかさなって、今は水の中で静かに眠っている。
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おじいさんはまた新しい家をつくる。
振り返って思い出し、そして生きるのだ。
※この絵本はもともとはアニメーションで、数々の賞をとった作品だそうです。
幸運にもそのアニメーションを観る機会がありました。
セリフがひとつも無い、その作品からは生活者のにぎやかな声や、おじいさんの心の声が聞こえてくるようでした。
*セツナくていい*
by anohitono
| 2009-02-16 23:04
| 本